人気ブログランキング | 話題のタグを見る
むかしに書いたものを休日に読み返した
(このブログはときどき昔に戻ります)
「からだだよ ポッポッ! no.40」
07/04/89
「こわばり&ゆるみ」  NAOKI

 いま、柴門ふみと中野翠のエッセイ集を同時進行で読んでいる。これがおもしろくて。
 片方は漫画家と専業主婦を月の半分づつキッチリ分けてやっている人で、片方は独身で「生活」というものを拒否しているといった風だから、全然違ったことを書いているのだけれど。

 ふみさんが、砂場で子供を遊ばせている昼下がりに、翠さんはようやく寝床から抜け出してテレビの芸能ニュースをおもしろがっている。
 また、ふみさんの、編集者ぐらいしかダンナ以外の男と口をきく機会がない日常に比べて、翠さんは男友達二人と競輪に行くといったぐあい。で、二人とも何かハズレてるんだよね。

 柴門ふみという人は、かつて24時間漫画家であった時期があって、そこからハズレることで、子供の相手してなーんも考えない時間を持つようになった。そのなーんも考えない時間が、創作にとって非常に貴重だと思うようになった。

 主婦は地味だ。その地味な存在が輝くとしたら、おれは、この人みたいに、空白にウロタエない賢さを持つ以外にないと思う。
 主婦でも女でもないおれがこのようなことを言ってしまうのは、もちろん、エラソーに、てなもんである。でも、あまり、誰も言わないから、ちょいと言わせてもらった。

 で、おれはハズれるとかハマってしまうとかいうことが、からだの問題にとってけっこう大きな意味を持っているのではないかと考えているのです。

 過労死とかストレスとかが、最近、問題視されているけれど、これは、ハッキリ、ハマってしまった人間の悲劇だよね。

 からだというのはとてもシンプルに状況に反応する。外の状況と内なる状況に。そして、こわばったり、ゆるんだりする。
 だから、まぁ カンタンなんだ、からだの問題は。

ココより転載)
by nahkid | 2006-03-19 03:34 | 日々の雑感 | Trackback | Comments(2)
Commented by sho at 2006-03-19 11:27 x
さっそく私も行って見てきました
おもしろいね

ずいぶん昔だ
阿佐ヶ谷から早稲田奉仕園に戻ったと書いてある
もう ひとごと だね
Commented by nahkid at 2006-03-19 23:35
ほんと昔ですよね~びっくり。
名前
URL
削除用パスワード


<< かもめ食堂は、満席になりました 仕事のモチベーション >>