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悩める、椎名誠の本を読んだ
えっ、あの椎名誠が、不眠症で悩んでる?
夜一度起きてしまうと、眠れなくなって、酒を飲まないと眠れない。
明け方に飲んでいる自分が情けない。
そんな風に悩んでいる、
という話を妻から聞いていた。

それって、悩むことか?しかも深刻に。
ぼくの毎日は、概ねそんなもんだし。
でもぼくはそんなことで悩んだことないぞ、
などと思いながら
その本「かえっていく場所」を、ようやく読み始めた。

彼の本を読んだのはずいぶん久しぶり。
20年前は、彼の文が大好きだった。
むさぼるように読んだものだったが、
旅のルポが中心になった頃から、あまり読まなくなっていった。

この本も後半は旅の話になるが、
前半は以前のような極私的な話が続く。
だけど、内容も文のトーンも以前とはまるで違う。
確かに悩んでいるようだ。
(少なくとも書いた当時。50代後半の頃)

自分は定期的に、精神が壊れるようになったという。

ただ夜中に酒が飲みたくなるだけでは、
自分のことを壊れたとは、誰も思わないでしょう。
そう思わせる何かが、自分の中にあったということだろうね。
この本でそれを長く語るわけではありませんけど。

彼の悩みや症状は、ふつう「鬱病」と診断されるものだ。
実際、そう診断されたようです。いまは回復されたようですが。
(女性の場合、同じ症状でもたぶん「更年期」と診断されるのでは。
ぼくが身近に知っている男性の症状は、女性の更年期と変わらなかったですよ。
だから男性のほうも更年期といってもおかしくないんじゃないかな。どうなんでしょ?)

この本の中にももっとヒドイ症状に悩む友人の話が出てきます。
怪しい探検隊も年をとったということですね。

中年期には、ココロやカラダの不安定さが男にも女にもあって、
それが鬱病を誘発しやすくなるんじゃないかな。
中年期というのは男も女も、
嵐の中に突っ込んでいくようなものなのではないかな、
大なり小なり、そういう覚悟というか用心がいるのではないか、と
最近ぼくは思うのですよ。
もちろん個人差はあると思うけどね。
気づかないまま暴力的になってしまう人だっているでしょ?

ぼくはといえば、ブログを書くことで、だいぶん落ち着いたかな?
(アハ、ほんとかよ?)
というか、まだ深刻な問題にぶつかってはいないんだ。
カラダもココロもゆるめることを心がけているからなー。
by nahkid | 2006-05-23 00:39 | | Trackback | Comments(4)
Commented by Carat at 2006-05-25 08:13 x
最近、わたくしは「嵐の中」を突っ切ってしまったためか、
比較的安定しているように思います。5年ほど前は、
カラダの調子が不安定でした。ココロは生まれてこのかた
本当に安定していたことはないかもしれないので、
考えないようにしています。
でも、泰然自若、と見えても、鈍くなってきたようで怖い、
というのが本音かもしれません。

そうそう、ゆる体操はいいそうですね。
Commented by nahkid at 2006-05-25 23:14
Caratさん、こんにちは。
ゆる体操というコトバを初めて聞きましたので、少し検索してみました。きちんと説明したサイトを見つけられなかったんですけど、コトバの断片から、きっと、この体操を教え始めた人は、20数年ぐらい前に、ぼくらと同じようなことを学んだ人なのだろうなと思いました。
ぼくも知り合いが集まって(怪しい者ではありません)体操をやる会をやっておりまして(LINKSの「からだの会」参照)。
お時間のあるときに、そちらものぞいてみてください。
Commented by scighemi at 2006-05-27 08:56 x
椎名誠、私も久しく遠ざかっていましたが、そんなお話を書いていたんですね。読んでみようとお思います。彼の奥様も一時、不安定になっていたというのは「パタゴニア」(旅の話?)の頃でしたか。
Commented by nahkid at 2006-05-27 14:52
この本でも奥さんと自身の不調がダブルで描かれています。
二人の子供はアメリカ在住で。ちょうどそんな時期の話です。
でも暗いばかりではないですけどね。
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