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赤線地帯(溝口健二)~ちょっとEPO
いったい誰が、眼鏡をかけた、がに股の、
病気の亭主と赤ん坊を抱えた、
所帯じみた中年の娼婦を演じれるというんでしょうか?

それをあの、とびっきり美人の木暮実千代がやっている、
というだけでこの映画はすごいんです。

86分。1時間26分ですね(わかるわ、誰でも)
短くかちっとまとめた、
売春防止法成立間際の、
吉原の人間模様(こういう表現は好きではありませんが)。

京マチ子、三益愛子、若尾文子・・・女優陣のすごさ、よ!

あわれなようでいて、決して悲しすぎない。
それは溝口監督のスタンスが、
「告発」にはないからでしょう。
そして女優陣のそれに応える、
カラッとした演技。

かつての日本の女優は、
優れた監督とスタッフに恵まれて
ラッキーでしたが、
監督のほうでも優れた女優に恵まれていた、
ということが、この集団劇でよくわかります。

モノクロの邦画から、
逃れられそうもありません(こういう表現も・・・ハハハ)


(ここから音楽の話です)
EPOです。
赤線地帯(溝口健二)~ちょっとEPO_c0051423_23284420.jpg

写真はオフィシャルサイトから。
epo works
かつてのヒット曲7曲を
アコースティックバージョンで録音しなおしたものです。
93年の発売ですけど、
実にしっとりした味わいで。

実はこの中の「12月のエイプリルフール」
ダウンロードして、ずーっと聴いていたんですが、
ある日、立ち寄った自由が丘の中古CDショップで、
「見本(非売品)」というのを見つけた次第。
値段忘れましたが、チョーラッキー!な瞬間ですね。

あのDOWM TOWNもアコースティックバージョンで
ボサノバ風に、なかなか聴かせますよ~

どうして「12月のエイプリルフール」かというと、
ぼくが好きな、これまたインディーズなミュージシャン
伊豆田・マッカートニー・洋之が
ライブで歌ったからなんですが(過去文へ)

買いそびれていた伊豆田のこの曲の歌唱が聴けるCDが、
再発になりましてもう1年近く経とうとしています。
オムニバスアルバムで、聴きたいのがその1曲なので、
貧乏性のぼくは躊躇しています。
でも、たぶん買うと思います。

台風が近づいて、湿気ぽいですね。
クーラーでの冷やしすぎに気を付けて、
(ぼくは付けてませんが)
明日からの仕事を乗り切りましょう。
(ぼくは、きのうも今日も仕事だったよん)
by nahkid | 2006-09-18 23:41 | 映画 | Trackback | Comments(3)
Commented by 現象 at 2006-12-07 19:59 x
コメント&TB失礼します。
おそらく僕は本作にて初めて木暮実千代を見ました。
鑑賞後に実力派の美人女優と知り、それに驚きました。
監督のスタンスと女優陣の体現が合致し、
やはり溝口はすごいなと、
最近方々で知った口を叩いてはいますが、
まだ監督作は3つ目くらいでこれからもっと見ていきたいです。
Commented by 現象 at 2006-12-07 20:00 x
たびたびすみません。
リンクを貼っておりませんでしたのでTBができませんでした。
コメントのみ失礼させていただきます。
言動不一致お詫び申し上げます。
Commented by nahkid at 2006-12-07 21:22
ブログ拝見致しました。木暮実千代は小津安二郎の映画にもいくつか出ています。お茶漬けの味とかお勧めですよ。
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