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ひまわりの祝祭(藤原伊織)~アンチヒーローの魅力
この人のデビュー作「テロリストのパラソル」を読んだのは何年前だったのか? 1998年に文庫で出ているから7~8年前か。すごく面白かったんです。
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「ひまわりの祝祭」は第2作目。2000年に出ています。それをきのう読みました。最初の作品はすごく面白かったと書きましたが、その後すっかり忘れていました。イイカゲンな読書家なんです、ぼくは。作者を思い出させてくれたのが、以前にも書いたCaratさんのブログです。彼女は相当のイオリン(^_^;)ファンのようです。

最初の作品では、新宿2丁目のバーで食べるホットドッグがとてもおいしそうだったので、当時、わが家ではその小説に出てくるホットドッグの再現に凝ったものです。炒めたキャベツがポイントなのよね。それをビールやウイスキーで食べる。
今回はそういう話はなく、コンビニで買ってくるドーナツばかり食べているので、その点は期待はずれでした。

しかし、この人の小説は、きりっと引き締まった無駄のない文体で、ややクラシックなハードボイルドタッチもあり、しかしかっこつけないアンチヒーローで。それは1作目と同じ。読み始めたらやめられないので、注意が必要です。まだまだいくつも作品があるので、お楽しみは続きます。
タイトルの「ひまわり」はゴッホです。
by nahkid | 2007-02-04 02:56 | | Trackback | Comments(2)
Commented by Carat at 2007-02-04 20:07 x
人が何を好きだと思い、心惹かれるのか、そのあたりのメカニズムは本当に不思議だと思います。良し悪しの評価とは別物なんですよね。
たとえば、和製ハードボイルドでも、矢作俊彦さんにはあまりのめりこむことがありません。いいとは思うんですけれど。

藤原伊織サンの小説の主人公は、本質的にはアウトローです。でも、堅気の世界で何とか折り合いをつけて生きていて、仕事はデキル、らしい。そのあたりが、私には羨ましいのかもしれません。

高村薫さんの「李歐」も是非お読みください。これも、花丸付のハードボイルド小説です。
Commented by nahkid at 2007-02-05 03:16
矢作俊彦はですね、デビュー作をハードカバーで購入して読んだんですよ。これはぜったい自分が好きな小説に違いないと思って読み始めたんですが、ダメでした。形式的ハードボイルドすぎてイヤになったんですね。それ以来二度と彼の作品を読むことはありませんでしたが、さいきん「ららら科学の子」が非常に面白いという評判を聞きまして、気になっています。実はウチの中にその本があるもんですから(^_^;) 

「シリウスの道」上巻読み終えたところです。面白いですね~これ。ぼくは「ひまわり」よりずっとコーフンします。

高村薫は未体験です。そのうち読んでみようと思います。女性ハードボイルドといえば「私はウォシャウスキー」シリーズを思い出しますが、たぶん大分違うでしょうね。
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