最近の映画をそんなに見ていない私ですら
是枝監督は何本か見ています。 「ワンダフルワールド」が最も印象深いですけど。 あの世にすんなりいけなかった人々の思い出話。 前作「ディスタンス」ではカルト宗教の残像。 「誰も知らない」はご存じのように現実にあった事件の映画化です。 でもそれを社会告発風にではなく、 あくまでそこにあるようにその「世界」をきっちり描いていきます。 だから私たちは冒頭からドキドキしながら、 その「世界」を体験していけます。 疑似ドキュメンタリーとでもいえばいいのでしょうか。 (この人はもともとテレビのドキュメンタリーをつくる人ですね) 別の言い方をするとその「世界」の内側に入って描く人ですね。 映画や小説は、まーすべてそうかもしれませんが。 あ、そうだ!彼の映画は、その外側も見えるんです。 常に外側を意識しながら、内側の世界を描くという・・・ だからよけいに内側の特殊性がくっきりするといいますか。 ディスタンスでも今回のでもそうですけど 見ていて、こういう世界が確実に存在するということが 外側にいる私たちにしみじみ伝わってきます。 ディスタンスの時は、見終わってから悲しくなりました。 それと彼の作品は 映画づくりを楽しんでいるなーと感じさせてくれます。 監督自身もそういう雰囲気の方でした。 (つくることを楽しんでいない監督なんているのか、 という話もありますが。どうなんでしょう) 「誰も知らない」はDVDがもうすぐ発売。 また多くの人が見ることになりますね。
by nahkid
| 2005-03-06 15:42
| 映画
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by nahkid
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