扇情的なタイトルから軽い気持ちでふと手にとって買ってみる、ぼくのような男がいるわけですが、もう冒頭から、シビアな現実にずんずん引き込まれてしまいました。でもね、やっぱりこの本は面白いし、ぐっとくる、と言っていいと思うんだなぁ。怒る人もいるかもしれないけど、そう言って宣伝しちゃおう。すでによく売れた本ですけどね。
障害者に対して性的な介助を行う人という意味でセックスボランティアなのですが、読み進むにつれ、人の性そのものを描いているように思えてきました。作者の河合香織さんも後書きで「障害者の性をめぐる取材は、私自身の性の彷徨でもあったのかもしれない」と述べています。 ボランティアの視点だけで描くのではなく、やむにやまれずお金で性を買う障害者(男も女も)の心理にも迫ります。 鎖骨から下の感覚がすべてマヒしている女性も性を求め、実際に行うということを知れば、人の性に対する欲求の果てしなさを思い知らされます。しかもそれは特別なことではないんだなぁ、とインタビューを読みながら素直に納得できます。 1974年生まれの女性ライターが、この取材を進めるのは大変だったと思います。自身がボランティアを行った体当たりルポというわけではありません。彼女はていねいに根気よく取材対象者に接し、言葉を拾っています。
by nahkid
| 2006-12-04 22:32
| 本
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by nahkid
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